営業プロセスを可視化する「フロー図」の作り方と活用法【テンプレート付き】

営業プロセス

「〇〇さんがいないと、もう売上が立たないかもしれない…。」

「なんであの人だけは売れるんだろう…。」

「営業資料もスクリプトもないし、どうやったら売れるのか分からない…。」

営業の現場で「成果が出ない」、「再現性がない」と悩んでいませんか?

特定の営業に頼りきりで、1人抜けた瞬間に崩壊しそうな組織への不安。

ノウハウが属人化していて、社内で情報共有されていない。

こうした不安の原因は、営業プロセスが属人化していて全体像が見えにくいことにあります。

組織的な営業活動では、再現性ある営業プロセスの共有が必要不可欠です。

本記事では、営業プロセスをフロー図で可視化する方法と運用についてわかりやすく解説します。

本記事でわかること
  • 営業プロセスの基本全体像
  • 営業プロセスを可視化するメリット
  • 営業プロセスフロー図の具体例
  • 営業プロセスフロー図を作る5つのステップ
  • 業界・ビジネスモデル別の営業プロセス事例
  • 営業プロセス改善に役立つテンプレート&ツール

組織で一定の成果を残したい方、人員の入れ替えがあった時にも成果の波を最小限にしたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人

株式会社フュージョンバリューの代表。大手旅行会社に13年間、外資系生命保険会社に2年間勤務し、2018年に独立。2024年に「クライアントのセールスを最適化すること」をミッションとした株式会社フュージョンバリューを設立。

  • フルコミッションの外資系生命保険会社2年(2015~2017年)
  • テレアポで取り扱ってきた商材は100以上
  • 法人向けインサイドセールス支援事業(2021年~現在)

目木

営業プロセスをフロー化するためのテンプレートを無料で配布していますのでお見逃しなく!

営業のお悩み相談しませんか?
目次

営業プロセスとは?基本の全体像をわかりやすく解説

営業プロセスとは

営業とひとことで言っても、その中には多くのステップやアクションが存在します。

安定した成果を出すためには、営業プロセスを正しく理解し、再現可能な流れに整える必要があります。

営業活動の全体像

営業活動の全体像

営業活動とは、見込み顧客の獲得から、受注、そしてアフターフォローに至るまでの一連の流れを指します。

一般的には以下のようなステップで構成されます。

STEP
リード獲得(見込み客の創出)

展示会、Webサイト、SNS、問い合わせ、インサイドセールスなどの手法で「興味を持ってくれそうな見込み客」を集める段階です。

ここでは“質の高いリード”をいかに多く集められるかがカギになります。

STEP
アプローチ(初回接触)

獲得したリードに対して、メールや電話、DMなどで最初の接点を持つ段階です。

興味喚起や課題の共感が主な目的で、いきなり商談に持ち込むのではなく、関係構築の第一歩として重要です。

STEP
商談・ヒアリング

顧客のニーズや課題を深掘りし、現状の業務フローや困りごとを明確にします。

「相手の話を聞く」という姿勢が、提案の精度を高めるポイントです。

STEP
提案・見積

ヒアリング内容に基づき、自社のサービスや商品をどう活用できるかを提案します。

資料や事例を使って納得感を持ってもらうことが重要です。価格や契約条件もこの段階で提示します。

STEP
クロージング

ヒアリング内容に基づき、自社のサービスや商品をどう活用できるかを提案します。

資料や事例を使って納得感を持ってもらうことが重要です。

価格や契約条件もこの段階で提示します。

STEP
アフターフォロー

契約後のサポートや追加提案を行う段階です。

顧客満足を高め、リピートや紹介を生み出す重要なフェーズであり、「売って終わり」にしないことで、営業の価値が高まります。

なぜ営業プロセスが重要なのか?

営業は属人的になりやすい領域です。

「あの人だから売れる」、「彼にしかできない」といった状況が起きやすいのです。

属人的な営業では、再現性も拡張性もありません。

営業プロセスを標準化することのメリットは多岐にわたります。

  • 新人でも成果を出しやすくなる(オンボーディングの効率化)
  • 属人性が薄れ、チーム全体で売上を伸ばせる
  • 改善点が明確になり、PDCAを回しやすくなる
  • 営業管理・評価がしやすくなる

たとえば、商談の段階で離脱が多ければ、「ヒアリングが甘いのでは?」と仮説を立てることができますし、リード獲得後のアポ率が低ければ、アプローチ方法を見直すきっかけになります。

プロセスを定義し、共有することでチーム全体の動きが整い、成果に直結します。

営業プロセスを「フロー図」で可視化するメリット

営業プロセスフロー図

営業プロセスをフロー図にして可視化するメリットは3つあります。

  • 属人化の防止
  • 新人育成・引き継ぎがスムーズに
  • 改善点が見えるようになる

営業プロセスをフロー図にして、言語化・図式化していくと、チームの動きが整い、成果も加速していきます。

属人化の防止

営業は「個人のスキル」に依存しやすい仕事です。

「あの人がいないと契約が取れない」、「あの先輩のやり方を見て覚えるしかない」

そんな状態では組織的な成長は難しくなります。

営業プロセスをフロー図にすることで、誰が対応しても同じ手順・同じ品質で営業活動を進められる“再現性のある型”を作ることができます。

属人化を防ぎ、「個人の才能頼り」から「チームで成果を出す仕組み」へと変えていく第一歩になります。

目木

誰がやっても同じ成果が出せる“型”を作ることが理想です。

新人育成・引き継ぎがスムーズに

営業プロセスが可視化されていれば、OJTや引き継ぎが楽になります。

口頭だけでは伝わりにくい営業の全体像も、フロー図を見せれば「なるほど、こういう流れで進むのか」と視覚的に理解してもらえます。

新人営業が「今自分はどのフェーズにいるのか」、「次に何をすればよいのか」迷わず動けるようになるため、教育効率も大幅にアップします。

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フロー図はビジュアル化されているので、OJTの際にも視覚的に学んでもらえるようになります。

また、退職や異動の際の業務引き継ぎも、フロー図があればスムーズです。

担当者が変わっても顧客対応の質の低下を最小限に止めることができます。

改善点が見えるようになる

フロー図を使って営業プロセスを可視化するとボトルネックを特定することができます。

例えば、「商談からの受注率が低い」「アポは取れるけど失注が多い」といった課題がある場合でも、フロー図を使えば、次の視点で一目で分かります。

  • どのフェーズで見込み客が離脱しているか?
  • どのアクションに時間がかかっているか?
  • どのタッチポイントで顧客の温度感が下がっているか?

感覚ではなく“事実”に基づいた改善ができるようになり、営業のPDCAがスムーズに回るようになります。

目木

フロー図とデータを用いるとボトルネックが起きているフェーズが一目瞭然になります。

営業プロセスフロー図の具体例(図解付き)

営業プロセス具体例

営業活動は業種やアプローチ手法によって異なりますが、どんな活動でも「プロセスの見える化」は重要です。

ここでは、代表的な3パターンの営業プロセスをフロー図で紹介します。

新規開拓型営業のフロー図

新規開拓型営業のフロー図

テレアポ → 初回打ち合わせ → ニーズヒアリング → 提案 → 受注

新規開拓型の営業では、顧客との信頼関係構築が成果の鍵となります。

テレアポ限られた時間で価値を伝え、アポ取得を目指す
初回打ち合わせ関係構築を意識した雑談+課題抽出
ニーズヒアリング顧客の現状・理想・課題を深掘り
提案ヒアリング内容をもとにした課題解決型提案
受注提案内容と合意形成を経て契約
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特に最初の接点となるテレアポ時の印象や訪問時の対面は重要です。

インバウンド営業のフロー図

インバウンド営業のフロー図

問い合わせ → メール対応 → 商談 → クロージング

SNSやオウンドメディア経由でリードを獲得するインバウンド型では、スピード対応信頼性が成果に直結します。

問い合わせ顧客側からのアクション(資料請求・問い合わせフォーム等)
メール対応24時間以内のファーストレスポンスが鍵
商談課題の明確化とニーズの深堀り
クロージング導入ハードルの解消と納得感の醸成
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スムーズな対応を可能にするために、メールテンプレートや初回対応マニュアルの整備が不可欠です。

SaaSビジネスの営業フロー図

SaaSビジネスの営業フロー図

ホワイトペーパーDL → MAナーチャリング → インサイドセールス → デモ商談 → 受注

SaaSにおいては、リード獲得後の教育・育成(ナーチャリング)が契約率を大きく左右します。

ホワイトペーパーDL顕在・準顕在層のリードを獲得
MAナーチャリングステップメールやセミナーで関心を育てる
インサイドセールスホットリードに対して商談設定
デモ商談サービスの理解度を高め、導入イメージを具体化
受注機能・価格・サポートの3点納得でクロージング
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このフローをしっかり整備することで、営業効率の最大化とリードタイムの短縮ができます。

営業プロセスフロー図を作る5つのステップ

営業プロセスフロー図を作る5つのステップ

営業プロセスフロー図は次の5ステップで作成します。

営業プロセスフロー図作成ステップ
  • STEP①:現状の営業フローを洗い出す
  • STEP②:主要な接点・判断ポイントを明確にする
  • STEP③:フェーズごとの目標・指標を整理する
  • STEP④:図にまとめる
  • STEP⑤:関係者でレビュー・改善する

STEP①:現状の営業フローを洗い出す

まずは、現在自社で行っている営業の流れをできるだけ細かく書き出しましょう。

テレアポから商談、提案、クロージング、アフターフォローまでの一連のアクションを網羅的に並べることで、全体像をつかむことができます。

この段階では、理想形ではなく「今やっていること」にフォーカスすることがポイントです。

現場担当者へのヒアリングを通じて、実態に即した情報を集めます。

STEP②:主要な接点・判断ポイントを明確にする

フローの中には、「初回接触」、「提案承諾」、「契約判断」など、顧客との接点や意思決定のタイミングが点在しています。

それらを見える化することで、どの場面が成果に直結しているのかを把握しやすくなります。

特にB2B営業では、複数のステークホルダーが登場するため、誰がどこで意思決定に関わっているのかまで整理しておくと精度が上がります。

STEP③:フェーズごとの目標・指標を整理する

フローをただ作るだけではなく、各フェーズごとに「何を達成すれば次に進めるのか(=フェーズのゴール)」を定義しましょう。

また、KPIとして「アポ獲得率」、「商談化率」、「受注率」などを設定することで、数値管理もしやすくなります。

アプローチフェーズ接触件数・返信率
商談フェーズ課題ヒアリング完了率・提案実施率
クロージングフェーズ見積提出率・受注率

STEP④:図にまとめる

整理した営業プロセスを、視覚的にわかりやすく「図」として表現します。

PowerPoint、Lucidchart、Miro、Googleスライドなど、フローチャートが作れるツールを使うと便利です。

アイコンや矢印を使って、「誰が」「どこで」「何をするか」を視覚化すると、関係者との共有もしやすくなります。

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当記事で紹介しているような図解を活用すると現場担当者も理解しやすくなります。

STEP⑤:関係者でレビュー・改善する

作成したフロー図は、営業チームやマーケティング、カスタマーサクセス、インサイドセールスなど関係部門と一緒にレビューを行いましょう。

現場目線とマネジメント目線の両方から確認し、改善点を洗い出すことで、実用性の高いプロセスフロー図に仕上がります。

定期的な見直しや、実際の成果との照らし合わせも忘れずに行うことで、営業活動のPDCAがまわるようになります。

業界・ビジネスモデル別の営業プロセス事例

営業プロセス事例

営業プロセスは、業界やビジネスモデルによって大きく異なります。

どのような顧客層に向けて、どんな価値をどのタイミングで提供するかによって「成果が出る営業の型」は変わってきます。

ここでは3つの代表的な営業モデルを紹介しながら、それぞれの特徴とポイントを解説します。

目木

各ビジネスモデルで必要な営業スキルや関わる人数、意思決定のフローが異なるため、自社のビジネス構造に合った営業プロセスを設計します。

BtoBサービス型(SaaS、コンサル)

営業プロセス事例BtoB

BtoB型の営業は、導入までの検討期間が長く、複数の決裁者や関与者がいることが特徴です。

特にSaaSやコンサルティングのような抽象度が高い商材では、顧客の課題を明確に言語化し、それに合ったソリューションを提案する能力が求められます。

特徴的なプロセス
  • リード獲得(展示会、資料DL、ウェビナーなど)
  • インサイドセールスによる初期接触・スクリーニング
  • 商談(複数回にわたる提案・課題ヒアリング)
  • デモやトライアルの提供
  • 稟議対応・社内調整のフォロー
  • クロージングと導入支援
成功のポイント
  • 顧客の導入目的(課題・KPI)を深く掘り下げる
  • 競合との比較に備えた差別化トーク
  • 中長期的な信頼構築の視点
目木

長期検討、複数関与者、課題ベースでの提案型営業が主流です。

BtoC商材(不動産・保険など)

営業プロセス事例BtoC

BtoCの営業は、顧客の感情が大きく意思決定に影響を与える領域です。

特に不動産や保険といった高額商材では、ライフスタイル・家族構成・将来設計といった個人的価値観に寄り添う姿勢が鍵となります。

特徴的なプロセス
  • 店頭・Web・紹介などによる来店・問い合わせ
  • カウンセリング・ヒアリング
  • 商品説明・比較検討
  • 不安の払拭・意思決定支援
  • 契約・アフターサポート
成功のポイント
  • 共感と信頼の醸成がファーストステップ
  • “商品説明”ではなく“人生設計”として語る
  • 説得ではなく“納得”を促すクロージング
目木

感情やライフスタイルに合わせたクロージング力が重要です。

代理店営業・パートナー営業

営業プロセス事例代理店

代理店やパートナー向けの営業は、エンドユーザーに直接販売するのではなく、販売者を育てる営業活動が中心になります。

単なる説明会ではなく、継続的なエンゲージメントと動機付けが成果を分けます。

特徴的なプロセス
  • パートナー候補の開拓・接触
  • 製品説明・販売支援体制の案内
  • 契約・販売開始
  • 教育支援(研修・資料提供・同行営業)
  • 実績管理・インセンティブ設計
  • リレーション構築・継続支援
成功のポイント
  • パートナーにとっての“メリット設計”が最重要
  • 現場との接点・情報共有をルーチン化
  • 売れるようになるまで“並走する姿勢”
目木

教育・動機付け・報酬まで含めて設計することが重要です。

営業プロセス改善に役立つテンプレート&ツール

営業プロセスツール

営業プロセスの改善は効率化や成果の向上に欠かせません。

営業プロセスの改善に役立つテンプレートとツールをご紹介します。

目木

これらのテンプレートとツールをうまく活用すると、営業プロセスの管理がよりスムーズになります。

無料で使えるフロー図テンプレート

営業プロセスを可視化するためのフロー図は、営業チーム全体でのプロセス共有に欠かせません。

フロー図を作成することで、各フェーズのステップを明確にし、営業活動のボトルネックを早期に発見することができます。

以下のテンプレートを使うことで、営業プロセスを可視化できます。

営業プロセスを可視化するフロー図テンプレート

「新規開拓」、「インバウンド」、「SaaS営業」に対応

目木

各リード(見込み客)の営業プロセスを可視化して管理できるGoogleスプレッドシートのテンプレートです。無料で提供していますので、ぜひ活用してみてください!

こちらのテンプレートを活用すれば、各リード(見込み客)の進捗をチームメンバーと共有することができます。

営業プロセスを可視化するフロー図テンプレート

各フェーズに必要なアクションやステップを記入します。

プロセスの進行状況を編集すると、リアルタイムで反映されますので、スムーズに営業活動を進めることができます。

テンプレートはカスタマイズ可能ですので、自社の戦略に合せたフローに変更して活用することができます。

これを基にした営業フローを作成することで、全員が同じプロセスで進めるようになります。

営業管理ツールとの連携方法(SFA・CRM)

営業プロセスを効率化するためには、営業管理ツール(SFA、CRM)との連携が不可欠です。

SFAとは

SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)

営業活動そのものを効率化・標準化するために使われる営業管理ツールです。

  • 商談・案件の進捗管理(見込み→受注までのステップを見える化)
  • 営業プロセスの記録(訪問、電話、メールなどのアクション履歴)
  • 個々の営業担当者の活動量や成果を把握

誰がどの案件をどの段階で進めているかを把握し、漏れやダブりを防ぎます。

営業チームの「地図」と「ダッシュボード」のような役割。

CRMとは

CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)

顧客との関係性を深め、LTV(顧客生涯価値)を高めるために使われる営業管理ツールです。

  • 顧客データベースの管理(連絡先、購買履歴、問い合わせ内容など)
  • 顧客ごとの接点履歴を一元化(営業・マーケ・カスタマーサポートを横断)
  • 顧客セグメントに応じたアプローチ(メール配信やキャンペーン)

長期的に信頼関係を築き、継続的な売上やリピートにつなげるます。

顧客一人ひとりの「カルテ」のような役割。

営業管理ツールを活用すると、営業活動の一元管理ができ、チーム全体のパフォーマンスを可視化することができます。

ただし注意が必要です。

営業プロセスが整理できてない状態で営業管理ツールを導入しても、効果的に活用しきれなくなります。

目木

まずは自社の最適な営業プロセスが整理できるまで、テンプレートを活用して進めることを推奨しています。

主な営業管理ツールを紹介します。

Salesforce

営業管理ツール Salesforce
Salesforce

Salesforceは世界中で利用されているCRMツールの一つで、営業プロセスの自動化やデータ分析を得意としています。

リードの獲得から商談、クロージングまでをシームレスに追跡でき、営業チーム全体で情報を共有することができます。

Salesforceのダッシュボードを活用することで、進行中の案件の状況をリアルタイムで確認でき、営業活動を効率的に管理することが可能です。

HubSpot

営業管理ツール HubSpot
HubSpot

HubSpotは営業プロセスの可視化と自動化をサポートするツールです。

特に、中小企業に向けて、簡単に導入できるCRMを提供しており、顧客データの管理、マーケティングオートメーション、営業アクションの追跡などを支援します。

HubSpotを使えば、リードの獲得から顧客の育成、商談の進捗管理まで一貫した管理が可能となり、営業活動の効率化が実現できます。

Zapierを使った連携

営業管理ツール Zapier
Zapier

もし既存のツール間でデータ連携が必要な場合は、Zapierを使うと便利です。

Zapierは異なるツール間での自動化されたデータ転送を実現するサービスです。

例えば、Googleスライドに入力されたデータを自動的にSalesforceに反映させたり、HubSpotのデータをGoogleシートで整理したりすることができます。

営業プロセスでよくある質問(FAQ)

営業プロセスよくある質問(FAQ)

営業プロセスのフロー図を導入・活用するなかで、現場から寄せられる質問をまとめました。

営業フロー図って誰が作るのが正解?

営業マネージャーが主導し、現場の意見も取り入れながら作成するのがベストです。

営業フロー図の作成は「戦略」と「現場感覚」の両方をバランスよく反映させる必要があります。

そのため、営業マネージャー(もしくは営業企画担当)がプロジェクトのリーダーとして主導しつつ、実際に顧客と接している現場メンバーの声や、日々のリアルな動きを取り入れることが不可欠です。

トップダウンだけでは実行されず、ボトムアップだけでも精度が甘くなりがちなので、ハイブリッド型のアプローチが成功のカギを握ります。

営業フローはどれくらいの頻度で見直すべき?

半年〜1年ごとに市場や組織の変化に合わせてアップデートしましょう。

営業プロセスは一度作ったら終わりではありません。

顧客の購買行動は日々変化しており、競合状況や自社の商材・組織体制にも変化が起きます。

そうした変化を反映するためにも、半期に一度の棚卸しするなど、定期的な見直しが必要不可欠です。

特にSaaSやスタートアップなど変化の激しい業界では、四半期ごとに簡易レビューする企業も増えています。

インサイドセールスとフィールドセールスは分けて描く?

役割ごとに分けて描くと、より具体的な業務イメージになります。

インサイドセールスとフィールドセールスは、営業プロセスの中でも役割・KPI・タスクの内容が大きく異なります。

そのため、ひとつのフローにまとめてしまうと、どこからどこまでが誰の担当なのかが曖昧になってしまい、連携のズレや責任の不明確化を引き起こすこともあります。

例えば、以下のように役割ごとにフローを分けると、関係者全員の理解度が上がります。

・インサイドセールスフロー:リード獲得 → スコアリング → 初回接触 → 商談化
・フィールドセールスフロー:商談引き継ぎ → ヒアリング → 提案 → クロージング

担当者別の流れが視覚化されることで、引き継ぎやKPIの追跡もスムーズになり、チーム全体の生産性向上につながります。

テンプレートはどう作る?

自社の営業スタイルに合わせて、まずはシンプルな型から作り始めるのがコツです。

営業フロー図のテンプレートは、初めから完璧を目指す必要はありません。

むしろ、実際の現場が使いやすい・共有しやすいことを重視して、以下のような「最低限の要素」から構成するのがおすすめです。

・フェーズ名(例:アプローチ、ヒアリング、提案など)
・担当者(インサイド/フィールドなど)
・KPI(例:商談数、受注率、次アクション率など)
・判断ポイント(次のステージに進む基準)

作成ツールは、GoogleスライドやPowerPoint、Lucidchartなどの図解ツールが便利です。

弊社から配布している無料テンプレートをカスタマイズして使用するところから始めても良いでしょう。

既存のSFAとどう連携すべき?

営業フローの各フェーズとSFA内のステージを対応させ、入力ルールを整えることが第一歩です。

営業フローをフロー図として可視化しても、それが実務に活きなければ意味がありません。

そこで重要なのが、SFA(Salesforce、HubSpotなど)との連携です。

連携にあたっては、以下のようなステップを踏むとスムーズです。

1.フロー図の各フェーズとSFAの「商談ステージ」を1対1で対応させる
2.各ステージにおける入力項目(KPI、メモ、進捗)が揃っているかをチェック
3.運用ルール(誰がいつ何を入力するか)を明確にする
4.ダッシュボードで進捗管理・課題の可視化を行う

SFAは単なる記録ツールではなく、「営業の現状を数字とプロセスで“見える化”する装置」です。

営業フロー図と連動させることで、属人化の排除や、マネジメントの精度向上につながります。

まとめ

営業プロセスまとめ

営業プロセスを可視化するフロー図の作り方と活用法について紹介してまいりました。

営業プロセスのフロー図があることで、組織の営業成果を安定させることができます。

そして、営業フロー図はチーム内で共有する最適な「型」となります。

ぜひこの記事の内容を参考に、自社の営業活動の改善と見直しにお役立てください。

営業プロセス可視化テンプレート

営業フロー図を誰でも簡単に作れるテンプレートをご用意しています。

無料で配布してますので、ぜひご活用ください!

なお、フュージョンバリューでは営業プロセスの設計と改善から、営業代行、社内研修までご支援しております。

営業プロセスについて、この記事では紹介し切れていない細かい設計を用いて営業活動の改善を実施しています。

  • 商談成果があと一歩伸びきらず、行き詰まっている
  • 見込み客リストはあるが商談化しない
  • そもそも新規リードがない
  • 営業プロセスを整理したいが、何から始めて良いのかわからない
  • 社内のリソースが足りず、営業を思うように進められていない
  • 自社で進めている営業が適切な方法なのか不安
  • 営業成果が出てない原因が不明で、何をどうしたらいいかわからない
  • お問い合わせが入るが、どう進めればいいかわからない

といった悩みに対し、貴社にとって最適なご支援内容を提案し、戦略立案から施策の実行まで伴走いたします。

営業プロセスにお悩みの企業様はぜひ下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

フュージョンバリューお問い合わせフォーム

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