「営業を頑張っているのに、なかなか成果が安定しない。」
「人が増えても、売上が思ったように伸びない。」
「エース営業に頼りきりで、このままでいいのか不安がある。」
BtoB営業の現場では、こうした悩みを抱える企業が少なくありません。
特にSaaSや無形商材を扱う企業ほど、営業の属人化・非効率・再現性のなさが成長の壁になりがちです。
こうした課題を解決する営業プロセスとして、 近年注目を集めているのが『THE MODEL(ザ・モデル)』型営業です。
『THE MODEL』型は、 営業を「個人の力量」に依存するのではなく、 プロセスとして分解・設計し、組織全体で成果を最大化する考え方です。
実際に、多くのBtoB企業・SaaS企業が『THE MODEL』型を取り入れることで、商談数・成約率・LTVの改善を実現しています。
とはいえ、
- 『THE MODEL』型とは具体的に何をするのか?
- 従来の営業と何がどう違うのか?
- 自社にも本当に向いているのか?
- 導入するときに注意すべき落とし穴は何か?
といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、『THE MODEL』型の基本概念から、営業プロセスの全体像、 メリット・デメリット、向いている企業の特徴、 さらにABMやインバウンドとの違いまでを分かりやすく解説します。
単なる流行の営業手法紹介ではなく、「自社の営業をどう進化させるべきか」を考えるヒントを得られる内容です。
監修者
フュージョンバリューでは、 BtoB企業・SaaS企業を中心に、営業プロセス設計や『THE MODEL』型組織の導入支援を行ってきました。
その中で見えてきたのは、 成功する企業と失敗する企業には明確な違いがあるという事実です。
現場支援で得た知見をもとに、 「理論」だけでなく「実務で使える視点」で『THE MODEL』型営業を解説していきます。
『THE MODEL(ザ・モデル)』型とは?【概要・定義】


『THE MODEL』型とは、営業プロセスを分業化し、各工程を専門チームが担う営業組織モデルです。
具体的には以下4つの役割に分けて営業活動を設計します。
- マーケティング
- インサイドセールス
- フィールドセールス
- カスタマーサクセス
「誰が売るか」ではなく、「どのプロセスで成果を出すか」にフォーカスする点が最大の特徴です。
『THE MODEL』型が注目される背景【DX・分業化・SaaSの台頭】
『THE MODEL』型が広がった背景には次の4つです。
- SaaS・サブスク型ビジネスの普及
- 顧客検討プロセスの長期化・複雑化
- データ活用(CRM/SFA/MA)の進化
- 営業人材不足・属人化の限界
特にSaaS企業では、「契約後の継続利用・アップセル」が売上の大部分を占めるため、分業型モデルとの相性が非常に高くなっています。
『THE MODEL』型と他の営業モデルの比較


従来の営業では、獲得〜育成〜クロージング〜フォローまでを1人または1チームで担うことが多く、スケールしづらいという課題がありました。
『THE MODEL』型はこれを細分化し、専門性と効率を高めます。
従来の営業は1人の営業が一気通貫で担当するケースが一般的でした。
- リード獲得
- アポイント
- 商談
- クロージング
- 既存フォロー
一方、『THE MODEL』型では、営業を「流れ」として捉え、工程ごとに最適化するという考え方を取ります。
例えるなら、 「一人親方の飲食店」から「分業されたレストラン」への進化です。
『THE MODEL』型を正しく理解するためには、 他の代表的な営業モデルとの違いを整理することが重要です。
ここでは、現場でよく比較される3つのモデルと、『The Model』型との違いを解説します。
営業モデル別 比較表【属人的/ABM/インバウンド/『THE MODEL』型】
| 属人的営業 | 特定の営業担当者のスキル・経験・人脈に依存して成果を出す営業モデル。柔軟で即効性はある一方、再現性が低く、人が増えても売上が伸びにくい/エース依存のリスクが高いという課題を抱えやすい。少人数・創業初期フェーズでは機能しやすい。 |
| ABM(アカウントベースドマーケティング) | 狙うべき企業・アカウントを絞り、マーケティングと営業が連携して重点的にアプローチする戦略型モデル。大口顧客・エンタープライズ向けに強く、「誰を狙うか」を最適化する考え方であり、組織構造そのものではない。 |
| インバウンド営業(インバウンドマーケティング) | Web・コンテンツ・広告などを通じて見込み客を集め、問い合わせや資料請求から商談につなげる営業モデル。リード獲得の効率化に強みがある一方、獲得後の育成・商談設計が弱いと成果が頭打ちになりやすい。 |
| 『THE MODEL』型営業 | 営業プロセスをマーケティング/インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセスに分業し、組織として成果を最大化する営業モデル。属人性を排除し、再現性・スケーラビリティを高めやすく、SaaSやストック型ビジネスと特に相性が良い。 |
| 属人的営業 | ABM | インバウンド | 『THE MODEL』 | |
|---|---|---|---|---|
| 基本思想 | 個人の営業力に依存 | 重点顧客に集中 | 顧客主導で集客 | プロセスと分業で成果を出す |
| 主な目的 | 受注獲得 | 大口顧客の獲得 | リード獲得 | 売上の再現性・拡張性 |
| 対象顧客 | 幅広いが属人的 | 特定アカウント | 幅広い見込み客 | 見込み客〜既存顧客 |
| 再現性 | 低い | 中 | 中 | 高い |
| スケール性 | 低い | 中 | 高い | 非常に高い |
| 属人性 | 非常に高い | 中 | 低い | 低い |
| 分業との相性 | 悪い | 良い | 良い | 前提 |
| ツール活用 | 少ない | 多い | 多い | 前提 |
| 向いている企業 | 少人数・個人商店型 | 高単価・大手狙い | 集客力を高めたい企業 | 成長・拡大を目指すBtoB企業 |
| 主な課題 | 人に依存する | 工数が重い | 商談化しない | 設計と連携が重要 |



ABMやインバウンドは 「単体で完結するモデル」ではなく、『THE MODEL』型と組み合わせることで最大効果を発揮します。
自社に合う営業モデルを整理できる「営業モデル選択チェックリスト」を無料で配布しています。
- 『THE MODEL』 型が良さそうだけど、本当に自社に合うのか分からない
- ABMやインバウンドも気になるが、どう使い分ければいいか判断できない
- 属人的営業から脱却したいが、何から手を付けるべきか分からない
こうした悩みを整理し、自社の状況に合った営業モデルを客観的に判断できる「営業モデル選択チェックリスト」を活用ください。
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従来の属人的営業との違い


従来の営業モデルでは、「最終成果=営業個人の力量」という構造になりがちでした。
従来の営業モデルは次のような課題を抱えやすくなります。
- 売れる人は売れるが、売れない人は売れない
- 成果の理由がブラックボックス化する
- エースが抜けると売上が落ちる
一方、『THE MODEL』型では、「総合力 × プロセス設計」によって成果を生み出します。
- どの工程で何をすべきかが明確
- 数値でプロセスを管理できる
- 個人の能力差を仕組みで吸収できる
その結果、次のような属人的営業との大きな違いが生まれます。
- 再現性がある営業組織を作りやすい
- 採用・育成がしやすい
- 組織拡大に耐えられる
ABM(アカウントベースドマーケティング)との違い


ABM(Account Based Marketing)は、特定の重要顧客(アカウント)に集中してアプローチする戦略です。
「誰に売るか」を徹底的に絞り込む点が特徴です。
| ターゲット | 大手企業 |
| 商材 | 高単価・長期契約が前提 |
一方、『THE MODEL』型は、営業プロセス全体の構築モデルです。
- リード獲得
- 育成
- 商談
- 継続・アップセル
整理すると、ABMは戦略、『THE MODEL』型は組織設計・プロセス設計という位置づけになります。
| ABM | 戦略 |
| 『THE MODEL』型 | 組織設計・プロセス設計 |
両者は対立する概念ではなく、組み合わせることで最大の効果を発揮します。
ABMで狙うアカウントを定め、『THE MODEL』型の体制で継続的に接点を設計することで、大口顧客を効率よく、かつ長期的に獲得・育成できます。
インバウンドマーケティングとの関係


インバウンドマーケティングは、見込み客の自発的な接触を増やす手法です。
- コンテンツ
- SEO
- ホワイトペーパー
- セミナー
このインバウンド施策は、『THE MODEL』型の中では 「マーケティング(リード獲得)」フェーズを強力に支えます。
ただし、インバウンドだけでは、次の課題が起こりがちです。
- 問い合わせが来ても成約しない
- 温度感の低いリードが増える
そこで 『THE MODEL』型が機能します。
- インバウンドマーケティングで見込み客を集める
- IS(インサイドセールス)で見込み客との関係性を構築する
- FS(フィールドセールス)で成約に繋げる
この役割分担により、インバウンド施策の成果を売上につなげることができます。
「インバウンドで集め、『THE MODEL』型で刈り取る」 この組み合わせは、非常に相性が良く、BtoB営業における王道パターンの一つです。
『THE MODEL』型の営業プロセス4ステップ


『THE MODEL』型は、以下の4つの役割に分けられます。
- マーケティング
- インサイドセールス(IS)
- フィールドセールス(FS)
- カスタマーサクセス(CS)
マーケティング【集客・リード獲得】


マーケティングチームは、見込み客の創出とデータ蓄積を担います。
MAツールを活用し、Webコンテンツ、セミナー、広告などの施策で効率的に質の高いリードを獲得します。
- 見込み客の課題を顕在化させる
- 資料DL・問い合わせを獲得する
ここで重要なのは、「質の高いリード」を定義することです。



弊社フュージョンバリューでは、後工程(IS・FS)が動きやすいリード設計から支援します。
インサイドセールス【見込み客育成・スクリーニング】


獲得したリードに対して、メール・電話・オンラインで関係性を構築し、商談化の見込みがあるリードを識別します。
最適なタイミングでフィールドセールス(FS)に引き渡し、活動のムダを減らします。
インサイドセールスは、『THE MODEL』型の要です。
見込み客の情報を整理する
- 今すぐ客か?
- 課題は何か?
- 決裁構造はどうか?
商談化すべき顧客だけをフィールドセールス(FS)に渡す役割を担います。
ここが弱いと、「商談数は多いが受注しない組織」になります。
フィールドセールス【商談・クロージング】


フィールドセールスは、見込み度合いの高いリードを対象に商談を進め、成約につなげることに特化します。
ここでは提案力や交渉力が成果に直結します。
- 課題整理
- 提案
- クロージング
前工程で情報が整理されているため、商談の質と成約率が大きく向上します。
カスタマーサクセス【継続利用・アップセル】


成約後はカスタマーサクセス(CS)が継続的な満足度向上を目指し、解約防止やアップセルを実現します。
カスタマーサクセス(CS)はLTV(顧客生涯価値)の最大化に貢献します。
『THE MODEL』型では、売って終わりではなく、使って成果が出て初めて成功と考えます。
- 解約率低下
- LTV向上
- アップセル・クロスセル



弊社もカスタマーサクセスを強化しており、ご支援させていただいている企業様の9割が契約更新、案件追加、紹介、いずれかのご依頼をいただいております。
『THE MODEL』型を導入するメリット


『THE MODEL』型を導入するメリットは次の3つです。
- 分業による生産性向上
- リードナーチャリングで商談化率アップ
- 顧客満足度・LTV向上
分業による生産性向上


『THE MODEL』型の最大の特徴は、営業プロセスを「人」ではなく「役割」で分解する点にあります。
マーケティング、インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)それぞれが、自分の専門領域に集中することで、各プロセスの効率と成果が大きく向上します。
従来の営業では、「アポイント取得が得意な人」や「クロージングが強い人」など、成果が個人のスキルに依存しがちでした。
しかし『THE MODEL』型では、業務が標準化・仕組み化されるため、属人的な営業から脱却し、再現性の高い成果を生み出しやすくなります。
各担当が「自分の役割」に集中できることで、以下のような効果が同時に期待できます。
| アポ獲得効率の向上 | マーケティングとISが役割分担することで、量と質の両面でリードの精度が高まる |
|---|---|
| 商談効率の向上 | FSは「今すぐ検討している顧客」との商談に集中でき、無駄な商談が減少する |
| 成約率の向上 | 事前にニーズや課題が整理された状態で商談が始まるため、クロージング成功率が高まる |
結果として、営業組織全体の生産性が底上げされるのが、『THE MODEL』型の大きなメリットです。
リードナーチャリングで商談化率アップ


『THE MODEL』型では、「獲得したリードをすぐに営業に渡す」のではなく、初期接触から商談化までのプロセスを可視化し、段階的に育成(ナーチャリング)していきます。
MAやCRMを活用することで、見込み客の情報を整理し、関心度・温度感に合わせたアプローチが可能になります。
- どのコンテンツを見たか?
- どのタイミングで問い合わせたか?
- 検討フェーズはどこにあるか?
特に重要なのが、インサイドセールス(IS)が間に入ることです。
ISが機能することで、無理な営業にならずにすみます。
- 「今すぐではないが、将来的に可能性がある顧客」
- 「情報収集中で検討段階に入っていない顧客」
「今じゃない顧客」を「そのうち顧客」に育てられる点は、従来型営業にはない大きな強みです。
結果として、営業は「売れる確度が高い商談」に集中でき、組織全体の成果が安定します。
顧客満足度・LTV向上


『THE MODEL』型は「売って終わり」の営業モデルではありません。
成約後の顧客体験を担うカスタマーサクセス(CS)を前提に設計されている点も、大きな特徴です。
CSが継続的に顧客と関わることで、顧客満足度が自然と高まります。
- 導入後の定着支援
- 活用度の向上
- 課題の早期発見と解決
その結果、顧客と継続的な関係へとつながります。
- 解約率の低下
- アップセル・クロスセル機会の増加
- LTV(顧客生涯価値)の最大化
CSを前提にした『THE MODEL』型組織は、「単発の売上」ではなく「売上が積み上がっていく営業組織」を実現できる点が大きなメリットです。
『THE MODEL』型の課題・デメリット


『THE MODEL』型を導入するデメリットは次の3つです。
- 部門間連携の難しさ
- KPI分断による成果の分かりづらさ
- 中小企業で導入が難しいケース
部門間連携の難しさ


『THE MODEL』型では分業が進む分、部門間の連携が成果を左右します。
情報共有や役割認識が不十分だと、連携に関わる問題が起こりやすくなります。
- 分業が「分断」になってしまう
- 顧客情報が正しく引き継がれない
- 情報共有不足
- 責任の押し付け合い
この状態になると、逆効果を生む可能性があります。
- 顧客への説明が部門ごとに微妙にズレる
- 一貫性のないコミュニケーションにより、顧客が違和感を感じる
- セールスプロセスの途中で離脱される
顧客視点で一貫性の欠如や違和感はセールスプロセスからの離脱生みます。



顧客は気がつくけど、分業の各担当者が気がつかないケースがあるので、全体を俯瞰して見ることが非常に重要です。
『THE MODEL』型では、分業以上に「連携設計」が重要になります。
KPI分断による成果の分かりづらさ


『THE MODEL』型では、マーケ・IS・FS・CSそれぞれにKPIが設定されます。
しかし、各部門が自部門のKPIだけを追い始めると、バランスがとれなくなり始めます。
- 全体最適が崩れる
- 売上は伸びていないのに、各部門は「数字を達成している」
例えば、「リード数は増えているが、受注につながらない」や「商談数は多いが、成約率が低い」といったケースです。
これを防ぐためには、部分最適ではなく、「売上・LTV」という共通ゴールを軸にしたKPI設計が不可欠です。
- 全体を俯瞰して見られる統合ダッシュボードの設計
- マーケ〜CSまでを横断して管理するPM(プロジェクトマネージャー/統括責任者)の設置



全体を俯瞰して見ることができるプロジェクトマネージャー(PM)を立てると、KPI分断による成果の分かりづらさが解決できます。
中小企業で導入が難しいケース


『THE MODEL』型は万能ではありません。
特に営業人数が少ない中小企業では、人的リソースの課題が生じることがあります。
- 専任チームを作れない
- 役割を細かく分けすぎて、かえって非効率になる
営業人数が少ない企業で無理に分業を進めると、負荷が大きくなったりコストが増えるといった事態になりかねません。
- 一人が複数役割を兼任し、負荷が増える
- コミュニケーションコストだけが増える
そのため中小企業では、自社のフェーズに合わせた設計が重要となります。
- 段階的に導入する
- まずは「役割の考え方」だけ取り入れる



自社に合う営業モデルを整理できる「営業モデル選択チェックリスト」を無料で配布していますので、ぜひお受け取りください。
- 今の営業体制がどのフェーズにあるのか?
- 『THE MODEL』 型を導入すべきタイミングか?
- まず部分導入すべきか、まだ早いのか?
営業戦略を見直す前に、まずは現状を客観的に把握してみてください。
\ 3分で分かる!自社に合う営業モデル診断 /
『THE MODEL』型が向いている企業・向いていない企業


『THE MODEL』型営業はすべての企業にとって万能な営業モデルというわけではありません。
自社にフィットするかどうかを判断する必要があります。
『THE MODEL』型が向いている企業の特徴


- 営業成果を「個人依存」から脱却したい企業
- 組織拡大・スケールを目指している企業
- プロセス型営業の企業(SaaS・BtoBサービス)
- マーケ・インサイドセールス・営業を連携させたい企業
営業成果を「個人依存」から脱却したい企業
営業成績が特定のトップ営業に依存している状態では、
- 売上が安定しない
- ノウハウが属人化する
- 採用・育成が難しい
といった課題が起こりがちです。
『THE MODEL』型は、「個人の力量」ではなく「プロセスと役割分担」で成果を出す設計のため、再現性のある営業組織をつくりたい企業に向いています。
組織拡大・スケールを目指している企業
『The Model』型は4つの役割があります。
- リード獲得
- 商談創出
- 受注
- カスタマーサクセス
役割を分けることで、人が増えても成果を拡張しやすい構造をつくれます。
「これから営業人員を増やしたい」、「事業をスケールさせたい」という成長フェーズの企業には特に相性が良いモデルです。
プロセス型営業の企業【SaaS・BtoBサービス】
以下のような商材を扱う企業では、『THE MODEL』型が機能しやすい傾向があります。
- SaaS・ITサービス
- BtoB無形商材
- 中〜高単価で検討期間がある商材
顧客の検討プロセスが明確なため、フェーズごとに役割を分けた営業設計が効果を発揮します。
マーケ・インサイドセールス・営業を連携させたい企業
『THE MODEL』はマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスを分断せず、一本のプロセスとして設計します。
「部門間の連携がうまくいっていない」、「リードが商談につながらない」といった課題を抱えている企業には有効な選択肢です。
『THE MODEL』型が向いていない企業の特徴


- 営業人数が極端に少ない企業(1〜2名体制)
- 属人的な営業が求められる商材
- 短期成果だけを強く求めている企業
- 組織で仕組みを守る文化がない企業
営業人数が極端に少ない企業【1〜2名体制】
『THE MODEL』型は役割分担が前提となるため、
- 営業が1人
- 社長がすべて対応している
といった体制では、分業するメリットが出にくいケースがあります。
この場合は、まず営業の型化・標準化から始める方が現実的です。
属人的な営業が求められる商材
営業プロセス自体が個人の裁量に大きく依存する商材では、『THE MODEL』型の分業が逆に足かせになることもあります。
- 特殊なオーダーメイド案件
- 長期の人間関係構築が前提の営業
短期成果だけを強く求めている企業
『THE MODEL』型は土台づくりが必要です。
- プロセス設計
- KPI整備
- 組織連携
そのため、「今月・来月の数字だけを何とかしたい」、「即効性だけを重視したい」という企業には、短期的な効果が見えづらく、ミスマッチになる可能性があります。
組織で仕組みを守る文化がない企業
『THE MODEL』型は以下の前提とした営業モデルです。
- ルール
- 役割
- 数値管理
「各自が自由にやりたい」、「数字管理やプロセス管理に抵抗がある」といった文化のまま導入すると、形だけ導入して形骸化するリスクがあります。
『THE MODEL』型導入のステップ


『THE MODEL』を導入して成果につなげるには、組織を一気に作り替えるのではなく、段階的に設計・検証を重ねることが重要です。
弊社フュージョンバリューでは、以下の4ステップで進めることを推奨しています。
- STEP①:現状分析とKPI設計
- STEP②:分業体制の構築【マーケ/IS/FS/CS】
- STEP③:ツール活用【SFA・CRM・MA】
- STEP④:成果検証と改善サイクル
STEP①:現状分析とKPI設計


最初に行うべきは、営業活動の現状を正しく把握することです。
感覚や経験則ではなく、プロセスを分解して可視化します。
具体的には、セールスファネルを時系列にして整理します。
- リード獲得数
- 商談化率
- 成約率
- 受注後の継続率
各段階の転換率を見て課題を明確にします。
- 今、どこで詰まっているのか?
- どの工程にムダやボトルネックがあるのか?
- どこを分業すべきか/すべきでないか?
そのうえで、マーケ・IS・FS・CSそれぞれに役割と責任範囲、そしてKPIを設計します。
重要なのは、「数字を増やすためのKPI」ではなく、売上・LTVにつながるKPIになっているかという視点です。
STEP②:分業体制の構築【マーケ/IS/FS/CS】


現状とKPIが整理できたら、次は分業体制の構築です。
ここでよくある失敗が、いきなり理想形の完全分業を目指すことです。



弊社では次のような進め方を推奨しています。
- まずは業務を小さく切り出す
- 兼任しながら役割を分ける
- 数値を見て、必要なところから専任化する
- 期待される成果と役割が一致しているか?
- 「誰が・何に責任を持つのか」が曖昧になっていないか?
「小さく分けて、回しながら調整する」ことが、『THE MODEL』型を定着させる最大のコツです。
STEP③:ツール活用【SFA・CRM・MA】


『THE MODEL』型を機能させるうえで、データの一元管理とプロセス可視化は欠かせません。
そのために活用されるのが次のツールです。
- SFA(営業支援ツール)
- CRM(顧客管理ツール)
- MA(マーケティングオートメーション)
ただし、ツール選定で最も重要なのは「高機能かどうか」ではありません。
ツールはあくまで手段で、重視すべきポイントは以下です。
- 情報が部門間で正しく流れるか?
- 入力ルールが現場にフィットしているか?
- 営業・IS・CSが“使い続けられる”設計か?
現場で使われなければ、『THE MODEL』型は機能しません。



初期段階ではスプレッドシートやエクセルファイルを使い、必要なデータやプロセスが理解できてから、自社に合うツールを導入することをおすすめします。
STEP④:成果検証と改善サイクル


『THE MODEL』型は、一度作って終わりの組織モデルではありません。
導入後は定期的に振り返り、改善を重ねていきます。
- 各KPIの達成状況
- 部門間の引き渡しが機能しているか?
- 数字と実態にズレがないか?
このとき重要なのが、「数値を必ず見える化すること」と「活動や判断の履歴を残すこと」です。
履歴を残しておくと、「なぜ成果が出たのか?」、「なぜ失注・解約したのか?」などの要因を後から検証できますので、組織で学習する営業体制が構築されていきます。
『THE MODEL』型は、作って終わりではなく、育てていく組織モデルです。
『THE MODEL』型導入を成功させる企業と失敗する企業の違い


『THE MODEL』型は、正しく設計・運用すれば非常に強力な営業モデルです。
しかし実際には、同じ『THE MODEL』型を導入しても、成果が大きく分かれるのが現実です。
フュージョンバリューが数多くの営業改革を支援してきた中で見えてきた、成功する企業と失敗する企業の決定的な違いを整理します。
『THE MODEL』型導入で成功する企業の共通点


- 「組織」ではなく「プロセス」から考えている
- KPIを「部門評価」ではなく「全体成果」で設計している
- 小さく始めて、数字を見ながら進化させている
「組織」ではなく「プロセス」から考えている
成功している企業は、「マーケ部を作る」「ISチームを立てる」といった組織作りから入りません。
まず考えるのは、購買プロセスの設計です。
- 顧客はどのように検討し、購入に至るのか?
- どのタイミングで、どんな情報や接点が必要か?
- どこで意思決定が進むのか?
その結果として、「ここはマーケが担うべき」や「ここはISが入った方がよい」といった役割が後から決まるのです。
KPIを「部門評価」ではなく「全体成果」で設計している
成功企業は、マーケ・IS・FS・CSそれぞれにKPIを持ちながらも、必ず共通のゴール指標を設定しています。
例えば、事業成果に直結する指標です。
- 受注金額
- LTV
- 解約率
そのため、「自部門のKPIは達成しているが、売上は伸びない」や「数字は良いのに、現場に違和感がある」といった事態が起こりにくくなります。
小さく始めて、数字を見ながら進化させている
成果を出している企業ほど、最初から完璧な『THE MODEL』型を目指しません。
次のように段階的な導入を行っています。
- まず一部プロセスだけ分業する
- 数字を見て改善する
- 成果が出たら役割を広げる
この進め方により、好循環が生まれます。
- 組織への負担が小さい
- 現場の納得感が高い
- 定着スピードが早い
『THE MODEL』型導入で失敗する企業の共通点


一方、失敗する企業は、最初から『THE MODEL』型の形を当てはめようとします。
- 『THE MODEL』型を「正解の型」だと思い込んでいる
- KPIが「縦割り」で分断されている
- 導入して「終わった」と思っている
『THE MODEL』型を「正解の型」だと思い込んでいる
失敗する企業ほど、「SaaS企業がやっているから」、「有名企業の事例で成功しているから」という理由で、『THE MODEL』型を導入しがちです。
しかし『THE MODEL』型は万能な正解ではありません。
- 商材
- 単価
- 営業人数
- 事業フェーズ
条件によって、最適な形は大きく異なります。
型をなぞるだけでは、それっぽいけど成果が出ない営業組織になってしまいます。
KPIが「縦割り」で分断されている
失敗する企業では、部門ごとのKPIだけが強調されます。
- マーケはリード数
- ISは商談化数
- FSは受注数
その結果、全体最適が崩れた状態に陥ります。
- 質の低いリードが大量に送られる
- 商談数を稼ぐために無理な引き渡しが起きる
- 受注後の顧客体験が置き去りになる
導入して「終わった」と思っている
『THE MODEL』型で失敗する企業は、導入そのものをゴールにしてしまいます。
- 組織を作った
- ツールを入れた
- KPIを決めた
ここで満足してしまい、改善・運用が止まるケースです。
『THE MODEL』型は、運用しながら育てていくモデルであり、止まった瞬間に機能しなくなります。
フュージョンバリューが考える最大の違い


成功と失敗を分ける最大の違いは、「自社に合った『THE MODEL』型を設計しているかどうか」です。
- 理論を理解している
- 自社の事業・組織に合わせている
- 現実的な形に落とし込んでいる
- 型をそのまま真似しているだけ
- 現場に合わないまま導入
- 無理に運用しようとする
この差が、数ヶ月後・1年後の成果として大きく表れます。
- 本当に今、分業すべきか?
- どこから手を付けるべきか?
- 今のやり方は正しいのか?



迷ったときこそ、設計段階に立ち返ることが重要です。
弊社フュージョンバリューは、「うまくいかない理由」を一緒に言語化し、成果につながる形へと再設計する支援を行っています。
『THE MODEL』型導入・見直しをご検討中の方へ(無料相談のご案内)
『THE MODEL』型に関するよくある相談【FAQ】


フュージョンバリューには、『THE MODEL』に関して、以下のような相談が多く寄せられます。
『THE MODEL』型は、すべての企業に向いていますか?
向いていない企業もあります。
『THE MODEL』型は非常に優れた営業モデルですが、すべての企業にとっての「正解」ではありません。
- 営業人数が極端に少ない
- 案件単価が低く、回転率重視のビジネス
- 代表や少数メンバーの個人営業が強く機能している
無理に分業するとかえって非効率になることもあります。
重要なのは、「今のフェーズで導入すべきか」「どこまで導入するか」を見極めることです。
SaaS企業以外でも『THE MODEL』は有効ですか?
有効なケースは多くあります。
『THE MODEL』型はSaaS企業発祥のモデルですが、次のビジネスでは、SaaS以外でも十分に機能します。
- BtoB商材
- 検討期間が長い
- 複数回の接触が必要
特に、次のようなサービスではリードナーチャリングと分業設計が成果に直結するケースが多く見られます。
- IT・システム開発
- コンサルティング
- 法人向けサービス
営業人数が少なくても導入できますか?
可能ですが、設計が重要です。
営業人数が少ない場合は、段階的な導入が現実的です。
- 役割を完全に分けない
- 1人が複数フェーズを担当する
- 数字が伸びた段階で分業する
弊社フュージョンバリューでは、「完全分業ありき」ではなく、成長に合わせて進化する『THE MODEL』型を設計しています。
ツールは必ず導入しなければいけませんか?
必須ではありませんが、段階を経て導入することをおすすめします。
THE MODEL の本質は以下です。
- 分業(役割の明確化)
- プロセスの可視化
- データに基づく改善
ツールはそのための補助装置と考えるのがポイントです。
最初から高機能なMAやCRMを入れる必要はなく、「Excel」や「スプレッドシート」、「Googleフォーム」でも導入はできます。
重要なのは、「どの情報を残すか」、「誰が、いつ見るか」が整理されていることです。
立ち上げ初期や小規模組織では、「スプレッドシート」で試していくとよいでしょう。
すでに『THE MODEL』型を導入していますが、うまくいっていません
設計を見直すことで改善できるケースがほとんどです。
よくあるのが、次の状態です。
- 分業したが、部門間がうまく噛み合っていない
- KPIはあるが、売上が伸びない
- 現場が疲弊している
この場合、導入が間違っているのではなく、設計と運用が合っていないことがほとんどです。
現状を整理し、「どこで詰まっているのか」、「何が機能していないのか」を見える化することで、改善の糸口が見えてきます。
まとめ|『THE MODEL』型は営業の未来を変える


『THE MODEL』型営業について解説してまいりました。
『THE MODEL』型は単なる営業フレームワークではなく、成果を再現可能にする組織設計思想です。
貴社がBtoB営業の成果を最大化し、持続的成長を実現するための強力な武器になります。
ここまで読んでいただき、 「自社にも当てはまるかもしれない」と感じた方も多いのではないでしょうか?
『THE MODEL』型は、正しく設計すれば営業の再現性を高めますが、設計を誤ると、 分業=分断になり、かえって成果を落とすこともあります。
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